1872年
39〜40歳頃

すみれの花束たばをつけたベルト・モリゾ

画家 エドゥアール・マネ →
Berthe Morisot au bouquet de violettes / オルセー美術館
黒い衣装の幅広い濃淡と、横からの光で描く画家の肖像。

何が描かれているか

画家ベルト・モリゾが、黒い帽子と黒い服を身につけてこちらを向いています。胸元には小さなすみれの花束があります。背景は淡い色で、顔の片側へ横から光が当たり、もう片側には影が落ちています。白い顔と黒い服という単純な組み合わせに見えても、帽子の形や首元の布、髪の線がそれぞれ違う黒で描かれています。

作品の見どころ

帽子は大きく高く広がり、顔の周りの黒い輪郭りんかくを強めています。明るい頬と暗い頬の差をたどると、左右が同じようには照らされていないことが分かります。所蔵館によれば、実際には緑色だったモリゾの目も、ここでは黒く描かれています。似顔を忠実な色の写しとして読むより、黒の配置が視線を際立たせる仕組みに注目できます。

制作背景

1872年の肖像で、オルセー美術館に所蔵されています。モリゾはマネと交流した同時代の画家で、《バルコニー》にも登場しています。集団の中に座る姿と、顔へ注意を集めたこの肖像を比べると、同じモデルでも構図こうずが変わることが分かります。表情から二人の関係やモデルの気持ちを、一つに決めることはできません。

作品情報

材質・技法
油彩ゆさい、カンヴァス
所蔵
オルセー美術館
目録番号
RF 1998 30

出典・画像について

出典:オルセー美術館 公式作品記録(2026-09-29 確認)
画像:エドゥアール・マネ《すみれの花束をつけたベルト・モリゾ》/Édouard Manet / Wikimedia Commons(平面作品の複製)
Commons個別ファイルのPublic domain表示を確認した平面作品の複製。全景を保ちWebPへ縮小。国・地域によって扱いが異なります。
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この画家について本で読む

エドゥアール・マネを見つめて
エミール・ゾラ 著/林 卓行 監訳/神田 由布子 訳 / 東京書籍
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