祝祭の旗と、工事や松葉杖の人物が同じ通りにある。
何が描かれているか
パリのモニエ街を上から見ると、建物に赤、白、青の旗が並び、馬車や人々が行き交っています。手前には松葉杖を使う片脚のない男性がいて、路上には工事に関わる物も置かれています。遠くへ伸びる街路の両側を、旗と建物の列が囲みます。祝日の華やかさだけでなく、普段の仕事や身体の不自由な人も同じ画面に残っています。
作品の見どころ
旗の鮮やかな色は、小さな筆の跡として薄い色の建物に散っています。道は手前で広く、奥で細くなり、歩く人物と馬車がその距離を示します。手前の男性は小さくても、明るい路面で輪郭が目につきます。祝う人々だけへ視線を向けず、工事の資材や働く人も探すと、都会の祝祭の中に違う暮らしが同居する構成が分かります。
制作背景
描かれたのは1878年6月30日の平和祭で、7月14日の祝日ではありません。マネはアトリエの上階から通りを見て制作しました。普仏戦争やコミューン後の社会に関わる主題ですが、松葉杖の男性を戦争で負傷した退役軍人と確定することはできません。誰の姿を祝祭に含めるのかを考える入口になる作品です。
出典・画像について
画像:エドゥアール・マネ《旗で飾られたモニエ街》/The J. Paul Getty Museum, Los Angeles
所蔵館がCC0で公開した図版。全景を保ちWebPへ縮小。
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この画家について本で読む
エドゥアール・マネを見つめて
エミール・ゾラ 著/林 卓行 監訳/神田 由布子 訳 / 東京書籍
マネを擁護した同時代の作家ゾラの文章を軸に、人柄、作品、公衆との関係を代表作とともに読める入門書です。
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