飲み物と火のついていない煙草が、止まった時間を示す。
何が描かれているか
ピンクの服を着た女性がテーブルの前に座り、片手で頬を支えています。もう一方の手には煙草があり、卓上の小さなグラスにはプラムが入っています。帽子の白い飾り、服のひだ、椅子の背が人物の周囲を囲みます。飲む瞬間や煙草を吸う瞬間ではなく、手の動きが止まっているため、何かを待つような場面としても見えます。
作品の見どころ
ピンクと白の明るい面が、椅子や壁の暗い色から浮かびます。顔は小さく、頬を支える手や開いた指が姿勢を伝えます。グラスと煙草に目を戻すと、煙草には火がついておらず、飲み物もまだ卓上にあります。ぼんやりした表情から、酔いや職業、特定の悲しい出来事を決めることはできません。止まった動作そのものに注目したい絵です。
制作背景
1877年頃に制作され、ワシントン・ナショナル・ギャラリーに所蔵されています。マネはカフェや流行の場所を題材にしながら、モデルをアトリエに置いて構成することもありました。この絵も街で偶然見た瞬間の証拠として読む必要はありません。後のバーの絵と比べると、一人の人物と飲み物だけで作る場面の静けさが際立ちます。
出典・画像について
画像:エドゥアール・マネ《プラムのブランデー》/Courtesy National Gallery of Art, Washington
所蔵館がCC0で公開した図版。全景を保ちWebPへ縮小。
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この画家について本で読む
エドゥアール・マネを見つめて
エミール・ゾラ 著/林 卓行 監訳/神田 由布子 訳 / 東京書籍
マネを擁護した同時代の作家ゾラの文章を軸に、人柄、作品、公衆との関係を代表作とともに読める入門書です。
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