1882年
49〜50歳頃

ジュリアン・ド・ラ・ロシュノワールの肖像

画家 エドゥアール・マネ →
Portrait of Julien de la Rochenoire / J・ポール・ゲティ美術館
絵の具ではなくパステルで、友人の顔と衣服を捉える。

何が描かれているか

動物画家ジュリアン・ド・ラ・ロシュノワールが、身体を少し斜めに向けて座っています。黒い上着に明るい襟が入り、頬から額へ光が当たっています。髭ひげや髪には暗い線が重なり、背後には赤や青、白の色が入り交じっています。顔と服の輪郭りんかくを滑らかに塗り込めず、描いた線を残しているため、筆とは違う道具の動きが感じられます。

作品の見どころ

パステルは、粉の顔料がんりょうを棒状に固めた材料で描く方法です。ここでは紙でなくカンヴァスに用いられています。髭の細い線、服の大きな黒、背景の短い色の跡を比べると、同じ材料でも動かし方を変えていることが分かります。背景の淡い部分は作品の下地や描かれた色であり、取り去る余白ではありません。顔の周囲の色も肖像を支えています。

制作背景

モデルはマネの友人で、動物を描いた画家です。所蔵するゲティ美術館の現行個別目録は1882年としており、ここでもその年代を採用しています。晩年のマネは、ドガやモリゾ、弟子ゴンザレスの例にも励まされてパステルに取り組みました。油彩ゆさいの人物画と並べれば、色を乾いた線で重ねる描き方の違いを比べられます。

作品情報

材質・技法
パステル、カンヴァス
所蔵
J・ポール・ゲティ美術館
目録番号
2014.20

出典・画像について

画像:エドゥアール・マネ《ジュリアン・ド・ラ・ロシュノワールの肖像》/The J. Paul Getty Museum, Los Angeles
画像の出典 / CC0 1.0 / 画像の出典・条件(画像情報:2026-09-29 確認)
所蔵館がCC0で公開した図版。全景を保ちWebPへ縮小。
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この画家について本で読む

エドゥアール・マネを見つめて
エミール・ゾラ 著/林 卓行 監訳/神田 由布子 訳 / 東京書籍
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