何が描かれているか
部屋の天井中央に丸い開口部が描かれ、その奥に青空と雲が広がる。欄干の向こうから女性や子どもたち、孔雀が下をのぞく。
本当の窓ではない。天井の平らな面に奥行きのある建築と人物を描き、室内から空を見上げる感覚を作っている。
作品の見どころ
人物の顔や身体が上から下を向き、部屋に立つ観客と視線が合う。円の内側だけでなく、周囲の描かれた装飾も錯覚を支える。
空を囲む欄干の線と子どもの姿勢を見比べると、奥へ向かう線が一つの場所へ収束するのではなく、見上げる人を取り囲む。
制作背景
イタリア文化財総目録は部屋全体の装飾を1465〜1474年と記録する。本画像はその全体ではなく、天井中央の丸窓を周囲の装飾とともに示す。
「夫婦の間」は壁と天井がつながる一つの大きな構成である。ここでは部屋の全場面を一枚の画像で見せているとは言わず、丸窓という部分を紹介する。 天井を囲む八人の皇帝像や神話の場面も部屋全体の計画に含まれる。丸窓の仕掛けは、周囲の壁画から切り離すと働きの一部が見えなくなる。