1496年
65歳頃

勝利の聖母

画家 アンドレア・マンテーニャ
Madonna of Victory / ルーヴル美術館
聖母子せいぼし、聖人、ひざまずく統治者を、果実と葉の天蓋が包む。政治的な記念と宗教的な奉納が一つになる。

何が描かれているか

聖母マリアが幼子おさなごキリストを抱いて高い玉座に座り、甲冑姿のマントヴァ侯フランチェスコ2世がひざまずく。聖人たちは侯の肩へ手を置き、聖母子へ導く。
頭上には葉、果実、花、珊瑚で満たされた天蓋が広がる。足元にはエリサベトと幼い洗礼者せんれいしゃヨハネが座り、複数の世代と身分が一つの垂直な構図こうずに収まる。

作品の見どころ

甲冑の冷たい金属と、果実や布の豊かな色を見比べたい。武装した統治者は画面下で小さくひざまずき、聖母子を中心にした秩序の中へ自分を置いている。
半円形の天蓋が人々を包み、吊られた珊瑚が幼子の真上へ垂れる。建築、植物、宝飾を密に組み合わせても、聖母の赤、侯の銀、足元の人物で視線を上下へ導く。

制作背景

本作は1495年のフォルノーヴォの戦いの後、フランチェスコ2世が自らの勝利を記念して注文した奉納画である。戦いの評価は争われたため、題名を歴史的事実の単純な記録とは見なせない。
1496年にマントヴァのサンタ・マリア・デッラ・ヴィットリア教会へ置かれた。政治的な自己像、感謝の祈り、都市の記憶を、聖母子を中心にした宗教画へまとめている。

作品情報

材質・技法
テンペラ、カンヴァス
所蔵
ルーヴル美術館
位置づけ
軍事的な勝利を記念する奉納画として注文され、聖母子、聖人、統治者を豊かな植物の天蓋へまとめた。

出典・画像について

画像:Andrea Mantegna勝利の聖母》/勝利の聖母 — Andrea Mantegna / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-09-22 確認)
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