何が描かれているか
聖母マリアが幼子キリストを抱いて高い玉座に座り、甲冑姿のマントヴァ侯フランチェスコ2世がひざまずく。聖人たちは侯の肩へ手を置き、聖母子へ導く。
頭上には葉、果実、花、珊瑚で満たされた天蓋が広がる。足元にはエリサベトと幼い洗礼者ヨハネが座り、複数の世代と身分が一つの垂直な構図に収まる。
作品の見どころ
甲冑の冷たい金属と、果実や布の豊かな色を見比べたい。武装した統治者は画面下で小さくひざまずき、聖母子を中心にした秩序の中へ自分を置いている。
半円形の天蓋が人々を包み、吊られた珊瑚が幼子の真上へ垂れる。建築、植物、宝飾を密に組み合わせても、聖母の赤、侯の銀、足元の人物で視線を上下へ導く。
制作背景
本作は1495年のフォルノーヴォの戦いの後、フランチェスコ2世が自らの勝利を記念して注文した奉納画である。戦いの評価は争われたため、題名を歴史的事実の単純な記録とは見なせない。
1496年にマントヴァのサンタ・マリア・デッラ・ヴィットリア教会へ置かれた。政治的な自己像、感謝の祈り、都市の記憶を、聖母子を中心にした宗教画へまとめている。