青い空、緑の地面、赤い身体という大きな色の組合せで、輪になって踊る動きを表します。
何が描かれているか
赤い裸の人物が五人、緑の丘の上で輪を作って踊っています。背景は大きな青い面で、服や建物、細かな風景はありません。人物の腕と脚がつながって画面を巡り、手前では伸ばした手が届きそうで届かない隙間も見えます。人間の動きに必要な線だけを残したような姿が、青、緑、赤の強い色の対比の中に置かれています。
作品の見どころ
一人ずつ顔を読むより、腕から次の腕へ、脚から丘の曲線へと視線を動かしてみましょう。円環は閉じているようで、一部が途切れることで緊張を生みます。所蔵館の《音楽》と並べて考えると、同じ少ない色や人物でも、動きの大きい場面と静かな場面を作り分けられると分かります。
制作背景
収集家セルゲイ・シチューキンの注文により、モスクワの邸宅のために描かれました。1909年のMoMA所蔵《ダンスI》とは別の完成作です。エルミタージュの公式図録は、《音楽》と対になる装飾画として紹介しています。《生きる喜び》の小さな輪舞から主題を取り出し、人物と色の関係を大画面へ展開した重要な作品です。
出典・画像について
画像:アンリ・マティス《ダンスII》/Henri Matisse / Wikimedia Commons(平面作品の複製)
Commons個別ファイルのPublic domain表示に基づく忠実な平面複製。 国・地域によって扱いが異なります。
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