1915年末・1916年秋
45〜46歳頃

モロッコ人たち

画家 アンリ・マティス →
Les Marocains / ニューヨーク近代美術館
旅の記憶を、人物、植物、建築の断片と大きな黒い面へ組み替えた構図こうずです。

何が描かれているか

横長の画面は、植物や丸い果実のような形、建築を思わせる部分、右側に置かれた人物などに分かれています。黒い面が広く入り、その上に白や緑、淡い桃色、黄土色の形が配置されています。人物や場所の説明は最小限で、奥行きのある一つの景色というより、異なる要素を寄せ集めたような構造になっています。大きな色の塊が画面を支えています。

作品の見どころ

まず三つほどの領域に分けて見てから、それらをつなぐ黒い部分へ目を向けてください。丸い形、縦の形、建物の水平線が、それぞれ別の動きを作っています。場面をすぐに読み解けなくても、形の大小や間隔を比べると構図のまとまりが感じられます。旅先を詳しく写すのではなく、見たものを大きく整理する絵として捉えると、難しく見える画面に入りやすくなります。

制作背景

MoMAの個別記録は制作を1915年末と1916年秋、場所をイシー=レ=ムリノーとしています。モロッコで見た人物や風景に関わる主題ですが、旅先でそのまま仕上げた作品とは区別する必要があります。この時期のマティスは、物の姿と平らな画面をどのように結ぶかを探っていました。

作品情報

材質・技法
油彩ゆさい、カンヴァス
所蔵
ニューヨーク近代美術館
目録番号
386.1955

出典・画像について

画像:アンリ・マティス《モロッコ人たち》/Henri Matisse / Wikimedia Commons(平面作品の複製)
Commons個別ファイルのPublic domain表示に基づく忠実な平面複製。 米国での原作品の公表条件は別途確認が必要です。 国・地域によって扱いが異なります。
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