《ダンスII》と対をなし、同じ強い色彩で、音楽に集中する静かな時間を描きます。
何が描かれているか
青い背景と緑の地面の前に、赤い裸の人物が五人置かれています。左の人物は弦楽器を弾き、その隣では笛が口元へ向けられています。残る人物は腰を下ろし、離れた場所に配置されています。《ダンスII》のように手をつないで動く輪はなく、人物の姿勢や間隔を通じて、音に耳を澄ませる場面が静かに広がっています。
作品の見どころ
人物の間にある青や緑の空間を、単なる空白ではなく構図の一部として見てください。一人ずつの動きは小さく、互いを結ぶ線も少ないため、画面全体が落ち着いて感じられます。それでも赤い身体と寒色の背景の対比は強く、静けさの中に緊張が残ります。《ダンスII》と色の数や身体の形を比べると、動きを減らすこと自体が表現になると分かります。
制作背景
シチューキンは1909年、邸宅のために《ダンス》と対になるこの絵を注文しました。所蔵館の図録は、制作途中の写真も踏まえ、人物の動きが抑えられ、それぞれが独立した配置になったと説明しています。音楽と踊りという関連する主題を、異なる画面のリズムで示す装飾画として見られます。
出典・画像について
画像:アンリ・マティス《音楽》/Henri Matisse / Wikimedia Commons(平面作品の複製)
Commons個別ファイルのPublic domain表示に基づく忠実な平面複製。 米国での原作品の公表条件は別途確認が必要です。 国・地域によって扱いが異なります。
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