1908年
38〜39歳頃

赤い部屋(赤の調和)

画家 アンリ・マティス →
La desserte rouge / Harmonie rouge / エルミタージュ美術館
食卓と壁をつなぐ赤と青い模様が、室内を一枚の大きな装飾のように変えています。

何が描かれているか

果物や器を置いた食卓のそばで、女性が食事の準備をしています。窓の向こうには緑の庭と白い木々が見えますが、室内の大部分を占めるのは鮮やかな赤です。壁にもテーブルクロスにも青い植物模様が続き、机の端は目立ちにくくなっています。人物、静物、窓の風景を描きながら、赤い面と曲線の模様が画面全体を結び付けています。

作品の見どころ

テーブルがどこまであり、壁がどこから始まるかを探してみると、奥行きが普通の室内画ほど明確ではないことに気付きます。現実の空間と平らな装飾が同時に感じられるところが見どころです。赤と窓の緑、果物の黄色を見比べると、個々の物より色の関係が先に目に入る理由も分かります。

制作背景

1908年の作品で、現在はエルミタージュ美術館が所蔵しています。MoMAの展覧会図録は、初めは青の調和を考えた絵が、赤い画面へ描き直されたことを説明しています。初期の《食卓》では光や質感が細かく表されましたが、この絵では模様と大きな色面が中心です。同じ題材を通じて、マティスの空間表現の変化を比べられます。

作品情報

材質・技法
油彩ゆさい、カンヴァス
所蔵
エルミタージュ美術館

出典・画像について

画像:アンリ・マティス《赤い部屋(赤の調和)》/Henri Matisse / Wikimedia Commons(平面作品の複製)
Commons個別ファイルのPublic domain表示に基づく忠実な平面複製。 国・地域によって扱いが異なります。
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