赤でつながるアトリエの中に、自作の絵や彫刻、陶器が小さな作品集のように並んでいます。
何が描かれているか
赤い床と壁のあるアトリエに、絵画、彫刻、陶器、机や椅子が配置されています。壁や床を区切る線は弱く、家具の一部は赤の中に細い輪郭だけを残しています。その一方、画面に描かれた絵や陶器には、それぞれの色が保たれています。中央の時計も目に留まりますが、針は描かれておらず、実際の部屋の写しとは異なる不思議な空間になっています。
作品の見どころ
赤い面の中から家具の縁を拾っていくと、線が描き足されたというより、赤を塗らずに残した細い部分にも見えます。机は斜めに広がるのに、床と壁は一つの面に近く感じられ、奥行きと平面が行き来します。自作の絵だけが別の色を持つため、見る人はアトリエ全体と小さな作品群を交互に眺められます。
制作背景
MoMAの個別記録は、パリ近郊のイシー=レ=ムリノーで1911年秋に描かれたとしています。館の解説によると、実際のアトリエはこのような赤い部屋ではありませんでした。マティスは自分の制作環境を、色で結び付いた一つの画面に組み替えています。室内に置かれた作品を通じて、制作そのものを主題にした絵と見られます。
出典・画像について
画像:アンリ・マティス《赤いアトリエ》/Henri Matisse / Wikimedia Commons(平面作品の複製)
Commons個別ファイルのPublic domain表示に基づく忠実な平面複製。 米国での原作品の公表条件は別途確認が必要です。 国・地域によって扱いが異なります。
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