中央の聖母子に向かって、英国の廷臣ジョン・ダンが跪く。
何が描かれているか
中央の聖母子に向かって、英国の廷臣ジョン・ダンが跪く。向かいには妻エリザベスと娘がいて、カタリナとバルバラがそばに立つ。左右の扉には二人の聖ヨハネが配され、家族を囲むように並ぶ。まず中央の赤い衣を見つけ、そこから左右へ視線を広げると、聖人と家族が一つの部屋に集まる仕組みが分かる。
作品の見どころ
三連画の枠を含めて見ると、中央の室内が左右の扉へ続くように感じられる。窓の外の緑、床の格子、赤い布が画面をつなぎ、別々の板を一つの礼拝の場に変える。ダン夫妻の衣には王への奉仕を示す飾りも見える。外側の扉には、彫刻に見せた灰色の聖人像が描かれており、閉じた姿と開いた色彩の違いも作品の一部である。
制作背景
ロンドンのナショナル・ギャラリーは、1470年代末にジョン・ダンが注文したとみる。ダンはイングランド王エドワード四世に仕えた廷臣で、夫婦の飾りにも王との関係が表れる。構図はブルッヘの《聖ヨハネたちの祭壇画》と近く、館はダンが工房でその作品を見た可能性を挙げている。ただし、その場にいたことが記録されているわけではない。
出典・画像について
画像:Hans Memling《ダン三連祭壇画》/Wikimedia Commons
画像: Wikimedia Commons。Public Domain Mark / Wikimedia Commons。背景除去・その他の改変なし。
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