ヤン・フロレインスの三連祭壇画
画家 ハンス・メムリンク →Triptych of Jan Floreins / ブルッヘ市立美術館・聖ヨハネ施療院
中央で三人の博士が幼子イエスに礼拝し、左翼には降誕、右翼には神殿での奉献が描かれる。
何が描かれているか
中央で三人の博士が幼子イエスに礼拝し、左翼には降誕、右翼には神殿での奉献が描かれる。三枚を左から右へ見れば、幼子をめぐる出来事が順に続く。中央で低い壁の後ろに跪く黒衣の人物は、作品を注文した修道士ヤン・フロレインスである。聖書の人物と同じ画面へ注文主を置くことで、彼の祈りが物語の中に入り込んでいる。
作品の見どころ
三連画は小さくても、建物の開口部から町や空が見え、奥へ広がる。中央の人物を包む赤と青、側面のやや暗い場面を見比べると、博士の礼拝へ自然に目が集まる。掲載画像では各板を囲む木枠も見える。これは後から付けた色付き余白ではなく作品の形を示す部分で、開閉できる祭壇画として見る手掛かりになる。
制作背景
ブルッヘの聖ヨハネ施療院で働いたヤン・フロレインスの注文で、1479年に制作された。フランドル美術画像庫は、注文主の名が額の銘文に記されていると説明する。聖書の出来事が当時のフランドルを思わせる町の景色に置かれた点も、遠い物語を身近にする工夫である。三連画の外面にも絵があり、現在開いて見る姿だけで作品全体を言い切ることはできない。
出典・画像について
画像:Hans Memling《ヤン・フロレインスの三連祭壇画》/Wikimedia Commons
画像: Wikimedia Commons。Public Domain Mark / Wikimedia Commons。背景除去・その他の改変なし。
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