天使たちと聖母子
画家 ハンス・メムリンク →Madonna and Child with Angels / ナショナル・ギャラリー(ワシントン)
聖母が幼いキリストを抱き、左右の天使がそばに集まる。
何が描かれているか
聖母が幼いキリストを抱き、左右の天使がそばに集まる。左の天使は果実を差し出し、右の天使は楽器を持つ。背後の柱と布が聖母子を囲む小さな礼拝の場を作り、両側の開口部には町や川辺の景色が広がる。画面の中心だけでなく、窓の外や天使の手元までたどると、静かな親子の場面に多くの細部が重ねられていることに気づく。
作品の見どころ
赤い衣と青い翼、石の灰色を対比させながら、視線は聖母の顔から幼子へ下りる。画面上部には小さな彫像もあり、建築の枠そのものが装飾になっている。右の天使の楽器の弦、床の模様、遠景の建物は縮小すると見落としやすい。拡大して見ると、祈りのための主題に、当時の人が知る物や景色を持ち込むメムリンクの細かな仕事が分かる。
制作背景
ワシントンのナショナル・ギャラリーは制作を1479年以降とする。聖母子と天使はメムリンクが何度も取り上げた主題だが、この絵について特定の依頼主まで確定しているわけではない。両側に天使を置く対称的な配置と、開けた遠景は、中央の聖母子を落ち着いた姿に見せる。室内の細部と遠くの景色を行き来すると、限られた板の中に広い空間が生まれているのが分かる。
出典・画像について
画像:Hans Memling《天使たちと聖母子》/National Gallery of Art
画像: National Gallery of Art。CC0 / National Gallery of Art Open Access。背景除去・その他の改変なし。
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