1857年刊
27–28歳(刊行年)

マリアナ(テニスン詩集の木口木版)

画家 ジョン・エヴァレット・ミレイ →
Mariana, illustration in Poems by Alfred Tennyson / ノースカロライナ大学チャペルヒル校図書館(詩集冊子)
同じマリアナを、油彩ゆさいとは違う姿で描く。詩と一緒に読むための白黒の挿さ絵です。

何が描かれているか

格子窓のある部屋で、女性が机に腕を置き、そこへ顔を伏せている。重い裾は椅子から床へ広がり、窓と壁の細い線が、体を囲む狭い室内を作る。顔の表情を見せず、背中や腕の曲がり方で人物を読ませる構図こうずだ。
明るい紙と黒い線の密度を見比べたい。窓の格子ははっきりした線、衣服と壁は細かな線の重なりで示される。

作品の見どころ

1851年の油彩《マリアナ》では、女性が立って背を伸ばしている。こちらは頭を腕に埋める姿を選ぶ。同じ詩の人物でも、以前の絵をそのまま縮小した挿絵ではない。二つの姿勢を比べると、物語を絵にする選択が見えてくる。
木口木版は木の繊維に対して直角の面を彫る印刷技法。ミレイの下絵をダルジール兄弟が彫版した。絵の右下には彫版者の銘もあり、画家と版を作る人の役割を区別できる。

制作背景

1857年、ロンドンのエドワード・モクソンが刊行したテニスン詩集のための挿絵。ミレイに加え、ハントとロセッティも制作に参加した。油彩を展示する仕事と、本の読者へ絵を届ける仕事をつなぐ一枚である。
掲載画像は詩集の紙面全体を残している。図柄だけでなく、下に置かれた題名と詩の始まりにも目を向けたい。文章と絵を同じページで読む経験まで確認できる。
1857年の冊子紙面を掲載しています
UNC図書館所蔵のモクソン版詩集p.7です。1866年の彫り直しや1903年の再版、水彩による別作品とは区別しています。図柄の拡大表示から紙面全体へ切り替えられます。

作品情報

材質・技法
紙に木口木版
作者
下絵:ジョン・エヴァレット・ミレイ/彫版:ダルジール兄弟
所蔵
ノースカロライナ大学チャペルヒル校図書館(詩集冊子)
目録番号
UNC書誌 b1635139/Poems、p.7
寸法
掲載する冊子紙面の実寸は未確認

出典・画像について

画像:下絵:ジョン・エヴァレット・ミレイ/彫版:ダルジール兄弟《マリアナ(テニスン詩集の木口木版)》/John Everett Millais / Dalziel Brothers / University Library, UNC Chapel Hill / Internet Archive
画像の出典 / 刊本のPublic Domain記録(画像情報:2026-10-02 確認)
1857年版の紙面スキャンです。原画像を保持し縮小のみ。図柄を大きく表示し、紙面全体へ切り替えると題名と詩・余白も見られます。
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この画家について本で読む

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