教会で眠る娘の姿から、子どもの時間と身ぶりを細かく描いた一枚。
何が描かれているか
赤い上着を着た少女が、教会の長椅子にもたれ、目を閉じている。膝の上には茶色い毛皮の小物があり、隣には羽根のついた帽子が置かれる。両足を並べ、頭は片側へ傾いている。題名の「説教」は礼拝で語られる話のこと。話す人を描かず、聞いているはずの子どもが眠ってしまう姿だけを見せている。
作品の見どころ
赤い上着と靴下は、暗い木の椅子や服の中でひと続きに目立つ。顔を見てから足へ視線を下げると、上半身が眠りに沈む一方、小さな靴はきちんと並んでいることに気づく。帽子、毛皮、椅子の木目といった手触りの違いも細かい。子どもを大きな物語の役に当てはめず、姿勢の変化や身につけた物から、その場の時間を伝える絵である。
制作背景
1864年の油彩で、ロンドン市のギルドホール・アート・ギャラリーが所蔵する。同市の収蔵史は、モデルを画家の娘エフィーとし、1863年の《最初の説教》とあわせて記録している。二作の題名を比べると、初めての緊張が二度目には眠気へ変わる、という読み方ができる。同館の目録番号702の油彩で、毛皮や布の細部まで描き込まれた姿を確かめられる。
出典・画像について
画像:John Everett Millais《二度目の説教》/John Everett Millais《二度目の説教》/Wikimedia Commons(Art UK個別記録由来)
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