何が描かれているか
夕暮れの修道院墓地で、二人の修道女が墓を掘る。一人は土を上げ、もう一人は墓穴からこちらを見る。
遠くの礼拝堂には最後の夕日が当たり、前景の土と墓石は暗く沈む。
数珠には頭蓋骨と交差した骨の印があり、題名の「安息」が死後の眠りを含むことを示す。墓を掘る人物の力強い腕と、座る人物の静かな視線が、埋葬のための現実的な労働と死を考える時間を同じ場所に置く。
作品の見どころ
美しい夕空と掘り返された土を同じ画面に置き、安らぎと死の現実を同時に感じさせる。
こちらを見る修道女の顔が、鑑賞者を墓地の外に安全に立つ観客のままにしない。
美しい夕空に引かれた目は、やがて湿った土と墓穴へ落ちる。さらに修道女の視線を受けると、鑑賞者も安全な傍観者ではいられない。一日の終わり、人の生の終わり、自分の時間が順に重なる。
制作背景
1858〜1859年制作。ミレイは旅の途中に見た墓地の印象から着想を得た。
特定の物語を説明せず、夕暮れ、労働、埋葬から死を考えさせる。
題名はメンデルスゾーンの歌曲に由来し、「疲れた者が休む場所」という意味を重ねる。発表時には、死を正面から扱うことや修道女の曖昧な表情を不気味と見る反応もあり、美しい夕暮れと掘り返された土の対立は当初から穏やかさだけではなかった。
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荒川裕子 / 東京美術
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