1909年
24〜25歳頃

ポール・アレクサンドル博士

画家 アメデオ・モディリアーニ →
Portrait of Dr. Paul Alexandre / 東京富士美術館
画家を早くから支えた医師の肖像。腰に置いた手の白さと、ほぼ画面いっぱいに広がる黒い服が目を引きます。

何が描かれているか

眼鏡をかけ、口ひげとあごひげをたくわえた男性が立っている。モデルは医師のポール・アレクサンドルだ。黒い服の胸元には白い襟がのぞく。顔だけでなく膝のあたりまで入り、立ち姿の大きさを感じられる構図こうずになっている。
人物の左手は腰に置かれ、画面の右側へ肘が張り出す。反対の手は下へ伸びている。緑を帯びた壁の前で、画面左端の赤いカーテンが細い帯を作る。頭の右上には、額に入った小さな絵も見える。

作品の見どころ

まず、腰に置いた明るい手を見てみよう。白い袖そで口は、広い黒の中で姿勢を読み取る目印になっている。顔と両手の明るさを結ぶと、暗い服にも身体の位置がはっきりと感じられる。
頬、ひげ、眼鏡は細かな線で区別されている。後年の肖像に見られる長い首や単純な顔の輪郭りんかくとは異なり、ここでは服の厚みや立つ身体の輪郭が大きな役割を持っている。

制作背景

モディリアーニは1907年11月にアレクサンドルと出会った。東京富士美術館の解説によると、医師は作品を買い、画家の活動を支えた。
本作は1909年に描かれたアレクサンドルの肖像の一つだ。同じ人物を描いた別作品もあるため、腰に手を置く姿勢と東京富士美術館の所蔵番号01212で区別できる。

作品情報

材質・技法
油彩ゆさい、カンヴァス
所蔵
東京富士美術館
寸法
100.5×81.5cm
所蔵番号
01212

出典・画像について

出典:東京富士美術館 個別作品記録(2026-10-01 確認)
画像:Amedeo Modigliani《ポール・アレクサンドル博士》/Portrait of Dr. Paul Alexandre, 1909年 — Amedeo Modigliani / The Yorck Project / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-10-01 確認)
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