1912年
39〜40歳頃

生姜壺つぼのある静物 II

画家 ピート・モンドリアン →
Still Life with Gingerpot II / デン・ハーグ美術館
壺の丸い形を残しながら、物と背景を短い線と面のつながりへ変えている。

何が描かれているか

中央に青緑色の大きな壺が置かれ、その周囲を灰色や黄褐色かっしょくの細かい面が取り囲む。壺には丸い胴や口の形が残るが、机や背景は黒い線で細かく区切られ、物の境界を一つずつ追うのが難しい。手前にも斜めの形が重なり、普通の静物画せいぶつがのように、物と空間がはっきり分かれているわけではない。

作品の見どころ

まず壺の曲線を追い、次に周囲の短い直線を見ると、丸い物が角ばった形の集まりへ溶け込む様子が分かる。線は物の輪郭りんかくを示すだけでなく、背景までつながって画面全体を組み立てる役割を持つ。色数が抑えられた中で壺の青緑が目を引き、描かれた物を見失わない手掛かりになる。対象を線や面へ分解する、キュビスムという表現の仕方を考える入口にもなる。

制作背景

1912年の油彩ゆさい画で、デン・ハーグ美術館が所蔵する。同じ主題の別作品と区別するため、題名の「II」を残している。既存の《灰色の木》と見比べると、木の枝でも身近な器でも、対象を細かい構造として捉え直していたことが見える。後年の水平線と垂直線だけの絵へ、直ちに飛び移ったわけではないと分かる作品。

作品情報

材質・技法
油彩、カンヴァス
所蔵・寄託
デン・ハーグ美術館
目録番号
0334313

出典・画像について

画像:ピート・モンドリアン《生姜壺のある静物 II》/Commons掲載の忠実な複製(撮影者の記載なし)
画像の出典 / Public Domain(地域条件あり) / 画像の出典・条件(画像情報:2026-09-28 確認)
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