黒と白のコンポジション10(埠頭と海)
画家 ピート・モンドリアン →Composition 10 in Black and White / クレラー=ミュラー美術館
海と防波堤の観察から、短い水平線と垂直線だけの広がりが生まれている。
何が描かれているか
白い長方形の画面に、短い黒い水平線と垂直線が集まり、大きな楕円をつくる。線が交差する部分は十字やプラス記号のようにも見える。中央では横へ伸びる線が目立ち、下の方には縦の線が集まる。絵の周囲の淡い余白もカンヴァスの一部で、楕円だけを切り抜いた作品ではない。
作品の見どころ
長い一本の線で海岸を描く代わりに、長さや間隔の違う短い線が、画面の広がりとリズムを生む。中央から外側へ目を動かすと、線の密度が変わり、形が余白へほどけていく。美術館は、中央の水平線に波、下部の垂直線に防波堤の抽象化を読み取っている。景色を写すことから、縦と横の関係を組み立てることへ、関心が移った様子を見られる。
制作背景
モンドリアンは1914年、ドンブルフとスヘーフェニンゲンで海や防波堤をもとに素描を制作した。この油彩画は、それらの素描を踏まえて1915年に描かれている。《日没後の海》には空と海を分ける色の帯があるが、ここでは色が黒と白へ絞られた。後の格子を理解するうえで、自然の観察と抽象的な線の構成をつなぐ重要な一作になる。
出典・画像について
画像:ピート・モンドリアン《黒と白のコンポジション10(埠頭と海)》/Commons掲載の忠実な複製(撮影者の記載なし)
Commonsの個別Public domain表示に基づく画像。
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この画家について本で読む
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モンドリアン展実行委員会 編 / ハタステフティング
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