1899年
58〜59歳

日本風の太鼓橋

画家 クロード・モネ
The Japanese Footbridge / ナショナル・ギャラリー・オブ・アート(ワシントン)
緑色の反り橋と睡蓮の池を、モネ自身が整えた庭の中で描いた。橋を単なる日本趣味の飾りとして見るだけでなく、水面、反射、植物をまとめる横線として見たい。

何が描かれているか

画面上部を緑の橋が横切り、その下に睡蓮の浮かぶ池が広がる。木々と橋の反射が水面へ重なり、岸、植物、水の境界ははっきり分かれない。
橋の弧が画面の上半分をまとめる。

作品の見どころ

橋は庭の奥行きを示すと同時に、画面を横へ区切る形でもある。その下では睡蓮と反射が重なり、上と下、実物と映り込みの違いが曖昧になる。
後の《睡蓮》で地平線が消えていく前段階として見られる。最初に太鼓橋の弧を左右へたどり、その下の暗い水面と睡蓮へ目を下ろす。次に橋の上の植物へ視線を戻すと、上下から緑が重なり、奥行きの境目が曖昧になる。花だけを点として見るのではなく、橋、水、葉がつくる横長の層を比べたい。近くの筆触と離れたときの庭全体のまとまりを往復するとよい。

制作背景

モネは1893年に池を含む土地を得て、水の庭と橋を整えた。1899年夏には同じ視点から橋を繰り返し描き、少なくとも12点を完成させた。
カンヴァスに油彩ゆさい、ナショナル・ギャラリー・オブ・アート所蔵。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩
所蔵
ナショナル・ギャラリー・オブ・アート

出典・画像について

画像:Claude Monet日本風の太鼓橋》/Claude Monet, National Gallery of Art, CC0.
画像の出典 / CC0 1.0(画像情報:2026-09-08 確認)
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