何が描かれているか
左の斜面に赤いひなげしが点在し、右手前には日傘を持つ女性と子どもが歩く。左奥にも小さな二人組があり、その先に家と木々が続く。
空と草地は広く、人物は風景の一部として置かれている。
作品の見どころ
赤い花は一輪ずつ輪郭を描くのではなく、斜面に散る色の点として見える。
遠い二人組から手前の二人組へ視線を動かすと、奥からこちらへ下りてくる道筋が生まれる。まず手前の赤いヒナゲシと二人の人物を見つけ、斜面を上って奥の二人へ視線を送る。似た配置が手前と奥で繰り返されるため、広い野原の距離が生まれる。花を一輪ずつ数えるより、赤い点が緑の面を横切る流れ、人物の淡い服、空の明るさを大きな色のまとまりとして見たい。空、丘、草地が横に重なる三つの帯として見ると、人物と花の位置関係もつかみやすい。
制作背景
前景と遠景の女性と子どもは、おそらく妻カミーユと息子ジャンだと所蔵館は説明するが、断定はしない。
作品は1874年の第1回印象派展へ出品された。カンヴァスに油彩、オルセー美術館所蔵。