作品の見どころ
蒸気は何かを隠すだけでなく、光を受けて駅全体の色を変える。
硬い鉄骨と形の定まらない蒸気、止まって見える建物と動く列車を比べると、当時の新しい都市風景の見せ方が分かる。まず画面中央の列車と線路を探し、そこから左右のホーム、上部の屋根へ視線を広げる。建築の直線は煙に隠れたり現れたりし、奥行きの目印になる。近くでは青、灰、白の筆触が重なり、離れると駅を満たす蒸気へ変わる。列車そのものだけでなく、光によって建物の形が変わるところを見たい。手前の暗い線路と、奥の明るい煙の差を比べると、駅の深さが読み取りやすい。