何が描かれているか
姉エドマが頬に手を添え、ゆりかごで眠る娘を見つめる。
薄いカーテンが斜めに垂れ、母と子の間を覆う。カーテン越しの赤ん坊は淡く、母の顔と黒い首飾りは比較的はっきり描かれる。二人の間に薄い布を置きながら、母の視線だけはまっすぐ子どもへ届く。
作品の見どころ
母の曲げた腕とカーテンの斜線を響かせ、見守る視線を赤ん坊へ導く。
白い布を灰色、青、桃色の透ける層で描き、静けさの中に奥行きを作る。カーテン、母の腕、ゆりかごの縁には似た斜線が繰り返される。線を順に追うと、画面左上から眠る子へ向かって視線が自然に下りていく。母の顔と眠る子の位置は斜めに結ばれ、布越しでも二人の距離が近く感じられる。
制作背景
1872年作。モデルは姉エドマと娘ブランシュである。
1874年の第1回印象派展へ出品された。現在はオルセー美術館所蔵。モデルが姉エドマと娘ブランシュであることは所蔵館記録で確認できる。ただし家族の一場面をそのまま写した記録写真ではなく、形と色を選んで組み立てた絵画として見る。
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