ベンチに座る姉エドマ
画家 ベルト・モリゾ →The Artist’s Sister Edma Seated on a Bench / ワシントン・ナショナル・ギャラリー
庭のベンチに座る姉エドマを、水彩の薄い緑と黒い衣服の対比で描く。のちの油彩とは異なる、初期の紙上作品。
何が描かれているか
黒い帽子と服を着たエドマが、曲線を描くベンチに座る。膝元には閉じた日傘があり、脇に花束が置かれている。顔は少し横へ向き、こちらをまっすぐ見つめてはいない。
背後の木々は葉を一枚ずつ数えられるようには描かれず、緑や黄の濃淡が広がる。ベンチの左右、傘の白、黒いスカートを順に見ると、淡い庭の中に人物の位置が定まる。
作品の見どころ
水彩は、水で薄めた絵具を紙に置く描き方。この作品では紙の明るさが肌や日傘の淡い部分に生き、黒い服も一色の塊ではなく、筆の重なりで形を作る。
画面上部では木の幹を細い線で示し、その間を広い緑の色面でつなぐ。人物の顔や手に寄ると描写は細かくなり、庭へ目を戻すと線はほどける。左下の署名と紙の縁も作品の全体に含まれる。
制作背景
所蔵館は1864年制作、紙に鉛筆と水彩の作品と記録する。目録番号は1970.17.159で、作品目録ではBataille/Wildensteinの611番に当たる。
モリゾは姉を繰り返し描いたが、これは1869年の《姉妹》や1873年の《読書》とは別の作品である。初期から戸外の人物と周囲の緑を一枚に収めていたことを、画材の違いとともにたどれる。
作品情報
作品目録
Bataille/Wildenstein 611
出典・画像について
画像:Berthe Morisot《ベンチに座る姉エドマ》/Courtesy National Gallery of Art, Washington — CC0 1.0
Open Access/CC0。全景を等比縮小しました。
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