ワイト島のウジェーヌ・マネ
画家 ベルト・モリゾ →Eugène Manet à l’île de Wight / マルモッタン・モネ美術館
夫の横顔、鉢植え、港を一つの窓辺に重ねる。室内と戸外を分ける窓が、光と視線を両方の空間へ通す。
何が描かれているか
麦わら帽子をかぶったウジェーヌ・マネが、窓辺で横を向いている。椅子の背に手を添え、顔を画面の中央へ向けるが、こちらとは目が合わない。
窓の手前には赤い花や鉢が並び、その先に柵、二人の女性、港の船が見える。右の薄いカーテンには、外の緑が透けるように重なる。外の人物の名前は確定していない。
作品の見どころ
窓枠の縦横の線を追うと、近くの鉢と遠くの船が一枚の中で重なる。室内の人物だけを描く肖像とは違い、窓の向こうにも目が移る。
帽子の黄、服の灰色、花の赤を見比べたい。緑の筆触は庭にも室内にも広がり、境界を柔らかくする。既存の《食堂で》と並べると、同じ窓でも人物と外の光の置き方が違う。
制作背景
所蔵館は1875年、カンヴァスに油彩、38×46センチの作品と記録する。場所はイギリスのワイト島、カウズで滞在した宿の部屋と説明される。
モリゾは1874年末にウジェーヌと結婚した。館によれば新婚旅行中に制作した夫の最初の肖像で、彼は画家エドゥアール・マネの弟である。夫の気持ちは表情だけから決めず、窓辺の空間に注目する。
出典・画像について
画像:Berthe Morisot《ワイト島のウジェーヌ・マネ》/Berthe Morisot / The Yorck Project (2002) / Wikimedia Commons
Commons個別ファイルのPD-Art/PDM表示による平面複製。扱いには国・地域差があります。全提供範囲を等比縮小しました。
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