1869年
28歳頃

ロリアンの港

画家 ベルト・モリゾ
The Harbor at Lorient / ワシントン・ナショナル・ギャラリー
日傘を持つ女性を港の風景の中へ置き、人物と水面を柔らかな光で結ぶ。1874年の第1回印象派展にも出品された。

何が描かれているか

日傘を持つ女性が港を背に、石壁へ腰かける。
水面には船、建物、空の色が反射する。女性は身体を港側へひねり、日傘の下から水面へ視線を落としている。遠くの船と建物は細かく描き込まれず、白い服の人物と広い水面の距離が強調される。

作品の見どころ

人物を中央から外して置き、斜めの岸壁と水面で港の広がりを作る。
女性の白い服と黒い帽子を見比べると、明暗の差で姿が浮かび上がる。淡い日傘と水面の色が、その姿を港の光へなじませている。石壁の褐色かっしょく、服の白、海の青が大きな色面を作り、その間に細かな反射が置かれる。顔の表情より姿勢と色の位置関係から、港を眺める時間を感じ取れる。

制作背景

1869年作。1874年の第1回印象派展へ《海景》の名で出品されたことが、所蔵館の出品歴に記録されている。
現在はワシントン・ナショナル・ギャラリー所蔵。描かれた女性の名は、今回確認した所蔵館記録だけでは確定できないため本文でも断定しない。のちに第1回印象派展へ出された事実と、1869年の制作年を分けて押さえる。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
所蔵
ワシントン・ナショナル・ギャラリー
目録番号
1970.17.48

出典・画像について

画像:Berthe Morisotロリアンの港》/ロリアンの港 — Berthe Morisot / Wikimedia Commons
画像の出典 / CC0 1.0(画像情報:2026-09-12 確認)
CC0/Open Accessとして提供された画像です。
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