白い服の姉エドマが野原で本を読む。1874年の第1回印象派展に出した一作で、戸外の光を衣服に受け止めた。
何が描かれているか
姉エドマが草の上に敷いた淡い桃色の布に座り、青い本へ目を落としている。左下に閉じた日傘、右側に開いた扇があり、帽子から緑の薄布が垂れる。
人物は画面の中央より少し左に置かれ、服の裾が右下へ大きく広がる。背後には低い丘と草地が続き、室内の肖像とは違って、身体の周りを広い空間が包む。
作品の見どころ
白い服を近くで見ると、白だけでなく青、桃色、黄の細かな筆触が重なる。周りの草や花の色が衣服にも入り込み、戸外の光の変化を感じさせる。
顔は細部まで固く描き込まず、本を支える手と視線で読書の動きを示す。服に散る色と野の小さな花を見比べると、人物と風景が別々に塗り分けられていないことが分かる。
制作背景
クリーブランド美術館は1873年の油彩と記録し、モデルを姉エドマと説明する。同館の解説によれば、モリゾはこの作品を1874年の第1回印象派展に出した。
オルセー美術館のモリゾ展解説も、この作品を戸外に人物を描く試みの例に挙げる。先に収録した《ゆりかご》と同じ家族がモデルでも、ここでは室内ではなく、読書と野外の光が画面の中心となる。
出典・画像について
画像:Berthe Morisot《読書》/The Cleveland Museum of Art — CC0 1.0
Open Access/CC0。全景を等比縮小しました。
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