公園の湖で舟に乗る二人を描く。女性の服と水面に走る短い筆触が、穏やかな外出の場面へ動きを与える。
何が描かれているか
舟に乗った二人の女性が並ぶ。左の女性は濃い青の服で横を向き、右の女性は淡い服でこちらへ顔を向ける。水面には白と黒の水鳥が浮かぶ。
岸は画面の奥に細く見えるだけで、見物人の群れは描かれない。舟の縁が手前を斜めに横切り、その向こうへ緑色の水面が広がる。
作品の見どころ
左下の青い服には、短く折れ曲がる筆の跡がいくつも残る。水面にも向きの異なる細かな線が走り、光と波のちらつきを表す。
右の女性の明るい服、左の濃い服、水の緑を見比べると、人物が舟から浮き上がりながら周囲の色にもなじむ。表情の物語を決めるより、舟の斜線と水面の筆触をたどると画面の動きが分かる。
制作背景
ロンドン・ナショナル・ギャラリーは1879年頃の作、所蔵番号NG3264とする。同館は、1880年の第5回印象派展で《ブローニュの森の湖》として展示された作品である可能性が高いと説明する。
二人は職業モデルだった可能性があり、現地で描いた水彩習作をもとに完成画の少なくとも一部をアトリエで制作したと同館はみる。制作の全てを舟の上で仕上げた、と決めつけずに見る。
出典・画像について
画像:Berthe Morisot《夏の日》/The National Gallery Photographic Department / Wikimedia Commons — Public Domain Mark 1.0
Public Domain Markの忠実複製画像です。写真の扱いは国・地域によって異なります。
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