1883年頃
42歳頃

編み物をする若い女性

画家 ベルト・モリゾ →
Young Woman Knitting / メトロポリタン美術館
庭の椅子で編み物をする女性を描く。顔の細部を省いた筆触と、服・花・小道に散る色が目を引く。

何が描かれているか

帽子をかぶった若い女性が庭の椅子に座り、手元へ目を落としている。膝の布に両手を添え、右には空の椅子、背後には花の茂みと小道が見える。
白い服には桃色や薄い青が交じり、帽子の黄土色が緑の庭から姿を浮かび上がらせる。空の椅子を残すことで、人物の横にも庭の広がりが生まれる。

作品の見どころ

目や口を細かく描かずとも、下を向く頭と近づいた手から編み物の動作が読み取れる。顔と服を結ぶ輪郭りんかくは部分によって薄くなり、周囲の明るさとつながる。
椅子の脚や小道は速い線で示され、花は桃色の短い筆触で置かれる。手元の赤い布と花を見比べると、離れた場所に同じ色を配して画面をつないでいるのが分かる。

制作背景

メトロポリタン美術館は1883年頃の油彩ゆさい、目録番号67.187.89と記録する。モリゾは1881〜84年の夏をブージヴァルで過ごし、同館はこの絵もそこで描いた可能性を示す。
同館はモデルが娘の乳母だった可能性にも触れるが、確定した身元ではない。庭という私的な場所でも、衣服の流行、小道、椅子を手掛かりに当時の日常を具体的に描いている。額縁外の黒い撮影部分は作品の一部ではない。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩
所蔵
メトロポリタン美術館
目録番号
67.187.89

出典・画像について

画像:Berthe Morisot《編み物をする若い女性》/The Metropolitan Museum of Art — CC0 1.0
画像の出典 / CC0 1.0(画像情報:2026-10-01 確認)
Open Access/CC0。作品外の額縁と撮影背景のみ除去しました。
間違いを見つけたら、教えてください →
アフィリエイトリンク|このリンクから購入されると、運営者に報酬が入ることがあります。

この画家について本で読む

印象派に恋して―テーマから紐解く、光と色彩の魔法―
佐藤 晃子 著 / ナツメ社
印象派の基礎を一問一答と六つのテーマで学びながら、シスレー、モリゾ、カサットを含む画家たちの作品と人物像をたどる入門書です。
楽天ブックスで見る →