青い髪を大きく広げた女性の姿を、「LE PATER」の文字が横切っています。左の縦長の帯には、異なる形の模様が並びます。
何が描かれているか
青い髪を大きく広げた女性の姿を、「LE PATER」の文字が横切っています。左の縦長の帯には、異なる形の模様が並びます。これは、キリスト教の祈りを文章と絵で読み解く本《主の祈り》の表紙です。
下部にはミュシャの名と、印刷者・出版者の文字があります。女性の姿だけを切り出すと本の表紙という役目が見えなくなるため、題名と文字を含む紙面全体を見てください。
作品の見どころ
髪の細い青い線と、題名の大きな赤い文字を比べると、画面の密度が切り替わっています。左端の模様を上から下へたどり、女性の手元へ目を戻すと、細部を読む動きも生まれます。
絵の外へ題名を添えるのではなく、文字が人物と重なって構成を区切っています。舞台や商品の広告と同じく、絵と文字を一つの紙面に組み込む仕事ですが、ここでは読書の入口を作っています。
制作背景
本は一八九九年十二月二十日にパリで刊行されました。財団とミュシャ美術館は、祈りの七つの節を、それぞれ三ページで扱う構成として説明しています。
祈りの本文、ミュシャによる解釈、単色の寓意画を組み合わせています。寓意画は、考えや精神的な意味を人物や場面で表す絵です。この表紙と、中に続く挿絵の各ページは区別して見ます。
出典・画像について
画像:Alphonse Mucha《主の祈り――表紙》/Alphonse Mucha; Wikimedia Commons 忠実な平面複製
Commonsの忠実な平面複製のPDM表示を採用。複製画像の扱いには法域差があり、ミュシャ財団の配布画像には別のライセンス案内があります。
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この画家について本で読む
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