1902年
42歳頃

月と星――月

画家 アルフォンス・ミュシャ →
The Moon and the Stars: The Moon / ミュシャ・トラスト・コレクション(同図)
女性が口の前に手を上げ、星をちりばめた衣を胸に寄せています。花で飾った髪の後ろには三日月があり、周囲には小さな光が浮かびます。

何が描かれているか

女性が口の前に手を上げ、星をちりばめた衣を胸に寄せています。花で飾った髪の後ろには三日月があり、周囲には小さな光が浮かびます。夜空の月を、人の姿に置き換えた装飾パネルです。
上下の植物の模様と、暗い中央部分を見比べてください。明るい縁取りの内側に人物が立っています。口へ寄せた手の小さな動作も、視線を止める場所になります。

作品の見どころ

三日月の白い弧と、衣の星の細かな繰り返しが、異なる大きさの光を作っています。顔から手、衣の折り目へたどると、人物の身体と夜空の模様が一つの形に重なることが分かります。
財団は、この図に向けた習作しゅうさくの手のしぐさを、沈黙を求めるようにも驚くようにも見えると説明しています。完成図でも目と手をよく見て、姿の見え方を比べられます。

制作背景

一九〇二年の《月と星》の連作れんさくを構成する多色石版画はんがです。月や星を女性像で表しています。《四季》と並べると、自然の題材を人に置き換える方法が、ここでは地上から夜空へ移っています。
インクと水彩を用いた《月》の習作も残っていますが、掲載しているのは完成した印刷図です。下端の「CLAIR DE LUNE」という文字と、縁取りまで含めた紙面全体を見られます。

作品情報

材質・技法
多色石版画

出典・画像について

画像:Alphonse Mucha《月と星――月》/Alphonse Mucha; Wikimedia Commons 忠実な平面複製
画像の出典 / PDM(画像情報:2026-10-01 確認)
Commonsの忠実な平面複製のPDM表示を採用。複製画像の扱いには法域差があり、ミュシャ財団の配布画像には別のライセンス案内があります。 所蔵欄の「同図」は財団目録と同じ図柄を示し、取得刷りの所蔵や寸法を確定するものではありません。
間違いを見つけたら、教えてください →
アフィリエイトリンク|このリンクから購入されると、運営者に報酬が入ることがあります。

この画家について本で読む

ミュシャのすべて
堺 アルフォンス・ミュシャ館(堺市立文化館) 著 / KADOKAWA
商業ポスターから《スラヴ叙事詩》全20点まで、ミュシャの二つの仕事を180点の作品でたどれる入門書です。
楽天ブックスで見る →