髪に赤いケシの花をつけた女性が、ブドウのつるにもたれています。足元には浅い水があり、その向こうに淡い青空がのぞきます。
何が描かれているか
髪に赤いケシの花をつけた女性が、ブドウのつるにもたれています。足元には浅い水があり、その向こうに淡い青空がのぞきます。夏を人の姿に置き換えた、四季の連作の一枚です。
畑仕事や祭りといった出来事を説明するのではなく、休む姿、植物、水、空の色を組み合わせています。花の赤から身体の曲線をたどり、足元の水までゆっくり目を移してみてください。
作品の見どころ
肩や腕の丸い線と、つるや葉の細い線を比べると、人物と植物が別々のかたまりになっていないことが分かります。細長い画面の中を、線が上から下へつないでいます。
《春》の花や小鳥、《秋》の実り、《冬》の厚い衣と並べると、同じ女性像の形式でも季節の違いが読めます。夏では、明るい空と水に触れる足が見る手がかりになります。
制作背景
一八九六年に作られた多色石版画です。財団の目録は、印刷者をパリのF・シャンプノワと記しています。手描きの一枚だけでなく、印刷して届ける装飾パネルとして制作されました。
装飾パネルは、室内で絵を楽しむための印刷物です。商品名や公演情報を掲げる広告と比べると、季節の姿そのものを見せる点に違いがあります。
出典・画像について
画像:Alphonse Mucha《四季――夏》/Alphonse Mucha; Wikimedia Commons 忠実な平面複製
Commonsの忠実な平面複製のPDM表示を採用。複製画像の扱いには法域差があり、ミュシャ財団の配布画像には別のライセンス案内があります。 所蔵欄の「同図」は財団目録と同じ図柄を示し、取得刷りの所蔵や寸法を確定するものではありません。
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