1914年
54歳頃

ロシアの農奴解放

画家 アルフォンス・ミュシャ →
The Abolition of Serfdom in Russia / プラハ市立美術館
雪の広場に、人が集まっています。遠くには聖ワシリイ大聖堂の丸い塔と、クレムリンの建物が霧の向こうに見えます。

何が描かれているか

雪の広場に、人が集まっています。遠くには聖ワシリイ大聖堂の丸い塔と、クレムリンの建物が霧の向こうに見えます。《スラヴ叙事詩》の一枚で、一八六一年のロシアの農奴解放を主題にしています。
農奴は、領主に従属した農民です。前景では母子や立つ人、しゃがむ人が近くに描かれ、遠くの群衆とは顔や姿の読みやすさが違います。

作品の見どころ

中央へ向かう広場の広がりと、前景の人々の間隔を見てください。全員が同じ動作をする祝賀の場面には見えません。身体の向きや姿勢を一人ずつ比べると、歴史の出来事と個人の姿が重なります。
財団は、改革が暮らしをどう変えるのか分からない人々の不安を、この抑えられた群衆と霧に読み取っています。遠くの弱い光も見ながら、解放を一つの明るい結末だけで示していない構成を確かめられます。

制作背景

制作年は財団目録の一九一四年に従っています。題材となった一八六一年とは別の年です。ミュシャは一九一三年にロシアを訪れ、人々の生活を見た後でこの作品を制作しました。
二十枚からなる《スラヴ叙事詩》のうち、近代の社会変化を扱う作品です。カンヴァスに卵テンペラで描かれ、広告の印刷図や、この作品に向けた水彩の習作しゅうさくとは区別します。

作品情報

材質・技法
卵テンペラ・カンヴァス

出典・画像について

画像:Alphonse Mucha《ロシアの農奴解放》/Alphonse Mucha; Wikimedia Commons 忠実な平面複製
画像の出典 / PDM(画像情報:2026-10-01 確認)
Commonsの忠実な平面複製のPDM表示を採用。複製画像の扱いには法域差があり、ミュシャ財団の配布画像には別のライセンス案内があります。
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