聖ヴィート大聖堂のステンドグラス
画家 アルフォンス・ミュシャ →Stained-glass Window at St. Vitus Cathedral, Prague / 聖ヴィート大聖堂(プラハ)
紙のポスターから、光を通す大聖堂の窓へ。晩年のミュシャが、色と人物で土地の歴史を語った仕事を見てみよう。
何が描かれているか
中央に描かれているのは、少年の聖ヴァーツラフと祖母の聖リュドミラだ。その周囲には、スラヴの人々にキリスト教を広めた聖キュリロスと聖メトディオスの生涯の場面が並ぶ。
赤、青、緑、黄のガラスを通して、多くの人物が浮かび上がる。上へ目を移すと、窓の尖った輪郭の中に、両腕を広げたキリストの姿が見える。
作品の見どころ
中央の二人から、周囲の小さな場面にも目を向けてみよう。窓を区切る黒い線や石の枠を越えて、色が全体につながる。ひと続きの場面ではなく、複数の物語を配置した窓だ。
紙に印刷されたポスターと違い、これは光を通すガラスの作品だ。掲載写真では青や緑が強く輝くが、実際の見え方は光の条件でも変わる。写真の色だけで、いつも同じ色に見えるとは決められない。
制作背景
ミュシャの図案による窓は、1931年にプラハの聖ヴィート大聖堂の北側へ設置された。この画像は、紙に描かれた設計図ではなく、設置された窓の写真だ。
制作資金はスラヴィア銀行が提供した。キリストの下には、銀行の象徴でもあるスラヴィアの姿が含まれる。《スラヴ叙事詩》と併せて見ると、晩年にも土地の歴史や信仰を扱った仕事が続くことが分かる。
出典・画像について
画像:Alphonse Mucha《聖ヴィート大聖堂のステンドグラス》/Alphonse Mucha (design) / photo: Jakub Hałun / Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0
ミュシャの図案による設置物をJakub Hałunが2019年に撮影した写真です。全提供範囲を等比縮小・再圧縮し、この掲載画像もCC BY-SA 4.0で提供しています。
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