自画像、時計とベッドの間
画家 エドヴァルド・ムンク →Self-Portrait. Between the Clock and the Bed / ムンク美術館(MUNCH、オスロ)
時計、ベッド、奥に残る絵。身近な室内を組み合わせ、最晩年の自分を描いた一枚から、長い画業を振り返ることができます。
何が描かれているか
老年のムンクが、上着を着て両腕を下げ、正面を向いて立っています。向かって左には背の高い置き時計、右には赤と黒の線が走る掛け物をかけたベッドがあります。奥の壁には絵が掛かり、開いた扉の向こうは暗く沈みます。人物だけを切り離さず、生活の道具や絵のある場所ごと、自分の姿を画面に収めています。
作品の見どころ
時計と人物の縦の形に対し、ベッドの模様は斜めや横へ動きます。顔や服の暗い色を、壁や床の明るい黄緑と見比べると、立つ身体が浮かび上がります。Moderna Museetは、針のない時計と、生まれ死ぬ場所としてのベッドを、死に向き合う象徴として読みます。それは鑑賞の手がかりであり、この表情から本人の心情を一つに決める必要はありません。
制作背景
MUNCHの現行目録とMetは1940〜43年の油彩画とし、所蔵館はエーケリーの室内を主題に挙げています。Moderna Museetの旧解説は1940〜42年と表記するため、ここでは現行目録の年代幅を採用しました。Metの2017年展は、この最晩年の自画像を手がかりに画業全体を見直しました。若い日の《煙草を持つ自画像》と並べると、自分と周囲の空間の扱いを比較できます。
年代と画像の利用条件
現行の所蔵館目録とMetは1940〜43年、Moderna Museetの2005年解説は1940〜42年。針のない時計やベッドの象徴は美術館の解釈として紹介しています。画像は所蔵館が定める図鑑・教育出版への複製許可に基づき掲載しています。
作品情報
目録番号
MM.M.00023(Woll M 1764)
出典・画像について
画像:エドヴァルド・ムンク《自画像、時計とベッドの間》/Edvard Munch, Self-Portrait. Between the Clock and the Bed (1940–1943). Photo © Munchmuseet / Halvor Bjørngård.
MUNCHが定める、商用を含む図鑑・辞典等の電子出版への複製許可に基づき、作品を解説するために掲載しています。作品本体を世界共通のパブリックドメインとは表示していません。元画像の全体と四辺を保持。色補正・修復・切り取りは行っていません。
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