裸の男性が寝台に横たわり、その脇に裸の女性が立つ。歴史画の題名を借りながら、事件を説明する小道具を減らし、二人の身体と距離をむき出しにした。
何が描かれているか
白い寝台の上に裸の男性が横たわり、腹部近くに赤い跡が見える。
その脇には裸の女性が正面を向いて立ち、二人の間には距離がある。
作品の見どころ
床、壁、寝台を長い平行の筆触で塗り、立つ身体と横たわる身体を直角に近い関係へ置く。
歴史画らしい細かな説明を減らし、事件の後に残る二人の身体へ視線を集中させる。まず白い寝台に横たわる男性の身体を見て、次に脇に立つ女性、床と壁へ視線を広げる。横たわる身体と立つ身体が直角に近く交わり、長い平行の筆触が二人の間の距離を強める。腹部の赤い跡と題名は事件を連想させるが、画面の男女を歴史上の人物へ直接置き換えない。細かな物語より、残された身体の配置から見る。白い寝台の端と床の筆触が交わる位置を追うと、立つ人物と横たわる人物の隔たりがさらに強く見える。
制作背景
1907年の油彩である。題名はフランス革命家ジャン=ポール・マラーの暗殺を扱った歴史画を思わせるが、この男女を実在人物へ直接置き換える解釈は公式作品記録だけでは確定できない。
ここでは画面と題名のずれを保つ。
題名だけで物語を決めつけません
フランス革命期のマラー暗殺を思わせる題名ですが、この画面の男女を特定の人物として断定しません。
出典・画像について
画像はWikimedia CommonsのPD-Art複製です。忠実複製の扱いには法域差があります。
画像:Edvard Munch《マラーの死》/Edvard Munch, The Death of Marat, MUNCH, via Wikimedia Commons.
忠実な美術作品複製の法的扱いには法域差があります。
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