少年は見る人に物を差し出すのでなく、自分の服に目を落としています。壁に差す光が、その小さな動作と、むき出しの足を浮かび上がらせます。
何が描かれているか
少年は床に座り、服の中の虱を取っています。題名は《物乞いの少年》ですが、この瞬間に誰かへ施しを求めているわけではありません。顔をこちらへ向けず、自分の体の手入れに集中しています。
作品の見どころ
左から入る光が、額、肩、膝、足に当たっています。周りが暗いぶん、肌と傷んだ服の違いがよく分かります。籠や水差しにも目を移すと、一人の少年だけでなく、食べたり休んだりする場所の感触が見えてきます。
制作背景
ルーヴルの現在の記録では、1647〜48年の作品です。二人で果物を食べる少年の絵と比べると、人とのやり取りより、一人で過ごす体の動作に関心が向いています。街の子どもをいつも同じ表情で描いた画家ではなかったことが分かります。
出典・画像について
画像:Bartolomé Esteban Murillo《物乞いの少年》/物乞いの少年 — Bartolomé Esteban Murillo; Bartolomé Esteban Murillo / Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0
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