ベテスダの池で病人を癒やすキリスト
画家 バルトロメ・エステバン・ムリーリョ →Christ healing the Paralytic at the Pool of Bethesda / ロンドン・ナショナル・ギャラリー
大きな池や建物より先に、横たわる人へ差し伸べた手が目に入ります。大勢がいる場所から、たった一人へ向き合う瞬間を取り出した絵です。
何が描かれているか
ベテスダの池のそばで、長く病に苦しんできた人にキリストが声をかけ、癒やす場面です。病人は低い位置から顔を上げ、キリストはその人に向き合っています。奥には多くの人がいても、手前の二人の応答に目が集まります。
作品の見どころ
キリストが差し出す手と、病人の上げた手を見比べてみてください。身振りが言葉のように行き交っています。その向こうの建物や池は大きいのに、絵の中心をつくるのは、一人の体へ近づく小さな動きです。
制作背景
カリダー施療院の教会のために描いた連作の一枚で、所蔵館は1667〜70年としています。ムリーリョ自身も、この慈善の兄弟会に加わっていました。病人を訪ね、世話をするという仕事が、見る人へ呼びかける宗教画になっています。
出典・画像について
画像:Bartolomé Esteban Murillo《ベテスダの池で病人を癒やすキリスト》/ベテスダの池で病人を癒やすキリスト — Bartolomé Esteban Murillo; Bartolomé Esteban Murillo / Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0
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