薔薇を持つ子どもは、キリストでしょうか、愛の神でしょうか。所蔵館も、この絵に二つの世界が近づく面白さを見ています。
何が描かれているか
薄い衣をまとった女性の膝に、子どもが長く身体を横たえています。子は小さな薔薇を持ち、もう一方の腕を球に添えています。母の長い指と子どもの腕が、すぐ近くで重なっています。
作品の見どころ
薔薇と球は、ただの飾りとして置かれているわけではありません。ドレスデンの美術館は、愛を表す薔薇と、その広がりを思わせる球から、聖母子とヴィーナス・アモルという二つの読みを示しています。一つに決めにくいところも、この絵の特徴です。
制作背景
1529〜1530年のポプラ材の板絵です。宗教画と神話画をきっぱり分ける前に、母子の仕草と品々の意味を見比べてみると、当時の人が楽しんだ読みの重なりへ近づけます。女性や子どもを実在の特定人物とする根拠は置いていません。
出典・画像について
画像:Parmigianino《薔薇の聖母》/薔薇の聖母 — Parmigianino / Parmigianino / Public Domain Mark 1.0
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