夜のモンマルトル大通り
画家 カミーユ・ピサロ →The Boulevard Montmartre at Night / ロンドン・ナショナル・ギャラリー
濡れた通りに電灯や店の明かりが映る夜景。同じ大通りの冬の朝と並べると、光による街の変化を比べられる。
何が描かれているか
夜のパリの大通りを、ホテルの高い窓から見下ろしている。左右の建物に挟まれた道路には人や馬車が集まり、明かりが濡れた路面へ映る。空は深い青で、建物の窓や店先には黄や橙の光がある。遠くへ連なる街灯と車列を追うと、暗い画面の中にも通りの奥行きが分かる。昼間の建物の輪郭より、光の位置と色が景色を導いている。
作品の見どころ
所蔵館の解説は、街の電灯の冷たい白、店のガス灯の暖かな黄、馬車の灯りの違いを指摘する。それらが路面で伸びたり途切れたりし、夜の街を細かな色の集まりに変えている。人影も建物も、短い線や絵具のかたまりで示される。点描時代の規則的な色点と比べると、筆の跡の長さや方向は自由で、通行や光の揺れを感じさせる。
制作背景
1897年に描いたモンマルトル大通りの連作に属する。ピサロは眺めを、時刻や天候を変えて制作した。ロンドンのナショナル・ギャラリーは、この作品をピサロの唯一の夜景画と説明している。本サイトの《冬の朝のモンマルトル大通り》と比較すると、道路や家並みを保ちながら、人工の光が街の見え方を変える様子が分かる。
出典・画像について
画像:カミーユ・ピサロ《夜のモンマルトル大通り》/カミーユ・ピサロ / National Gallery, London / Wikimedia Commons
CommonsのPD-Art(パブリックドメイン作品の忠実な平面複製)表示に基づく画像です。複製写真の扱いは国・地域によって異なります。
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