何が描かれているか
明るい畑で複数の農民が干し草を集め、運び、積み上げている。
果樹と草の山が人物を囲み、エラニーの農作業を広く見せる。農民たちは立つ、かがむ、草を運ぶという異なる動作で畑に散らばる。中央の積み草、奥の果樹、前景の刈られた草が重なり、どこか一人ではなく共同作業全体が主題になる。
作品の見どころ
一人を英雄にせず、異なる姿勢の働く人々を画面全体へ分散する。
黄、緑、青の短い筆触が、草、木、衣服を同じ日差しの中でつなぐ。黄と緑を中心に、青や橙の短い筆触を並べて強い日差しを表す。人物の輪郭にも周囲の色が入り込むため、働く身体は景色から浮きすぎず、畑のリズムの一部になる。
制作背景
1892年作。ピサロが1884年から暮らしたエラニー周辺を描いた。
現在はシカゴ美術館所蔵。関連素描の検討から、人物配置を準備して構成したことが分かる。現地で目にした作業を基にしつつ、関連素描が示すように人物配置は検討されている。戸外で瞬間的に完成させた絵と決めつけず、観察とアトリエでの構成を組み合わせた作品として見る。