1883年
52〜53歳頃

豚肉屋

画家 カミーユ・ピサロ →
The Pork Butcher / テート
市場の女性を、肉を切る仕事の途中で大きく描く。風景の中の小さな人影から、働く人そのものへ視線が近づく。

何が描かれているか

ポントワーズの市場で、白い前掛けを着けた女性が肉の脂身を切り分けている。店先には肉や容器が並び、客の女性たちが周囲を取り巻く。屋台の柱と天幕の向こうにも、人や別の売り場が続いている。遠くから市場全体を見るのではなく、売り手のすぐそばに立ったような位置から、仕事をする手元と人々のやり取りを眺められる。

作品の見どころ

大きな白い前掛けが画面の中心を占め、赤紫の服や暗い服と対照をなす。柱と天幕は奥の景色を部分的に隠し、女性たちが狭い場所に集まる様子を作る。顔の表情だけでなく、かがむ姿勢、両手の動き、品物を見る客の視線を追うと、仕事の流れが見える。筆の跡は、人物と市場の背景を同じ画面につないでいる。

制作背景

1880年代のピサロは、風景に添える人物から、日々の作業に集中する人々へ関心を近づけた。所蔵館の解説によれば、この女性のモデルは姪のウジェニー・エストリュックで、愛称はニニ。実際の売り手をそのまま写したとは限らない。作品はテート所蔵の油彩ゆさい画であり、ロンドンのナショナル・ギャラリーの記録では貸出作品として扱われる。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩
所蔵
テート
貸出先番号
L724(ナショナル・ギャラリー貸出番号)

出典・画像について

画像:カミーユ・ピサロ《豚肉屋》/カミーユ・ピサロ / Tate(ロンドン・ナショナル・ギャラリー貸出記録) / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain(PD-Art) / 画像の出典・条件(画像情報:2026-09-28 確認)
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