何が描かれているか
聖母マリアが天使たちに支えられ、空の墓から雲の上へ昇っていく。墓の下には白い布が掛かり、周囲の小さな天使たちは花を散らす。画面の左右には大きな柱が立ち、地上の石の重さと空へ向かう動きを対比させている。聖母の顔と手は上へ向けられ、見る人の目も自然にその方向へ進む。
作品の見どころ
下の墓から聖母の青い衣、さらに上の空へと視線を動かしたい。天使たちは同じ姿勢ではなく、支える、見上げる、花を散らすという役割で配置されている。柱と墓の直線に対し、雲や衣の縁はやわらかく曲がる。信仰の場面を一枚の絵にするため、地上の場所と天上の空間を形の違いでも分けている。
制作背景
ワシントン・ナショナル・ギャラリーは1630~1632年頃の作品とし、カンヴァスに油彩と記録する。同館は人物や天使、墓、柱を細かく説明し、画像をパブリックドメインとして公開している。プッサンがローマで活動していた時期の宗教画で、多人数を並べる歴史画とは異なり、一人の上昇を中心に画面全体を組み立てた。