ミダス王、パクトロス川で身を洗う
画家 ニコラ・プッサン →Midas Washing at the Source of the Pactolus / メトロポリタン美術館
金に変える力を手放そうと、ミダス王が川で身を洗う。
何が描かれているか
ミダス王は、手で触れるものがすべて金になる力を願った。しかし食べ物も飲み物も金に変わるため、願いは苦しみに変わる。酒の神バッカスに教えられ、王はパクトロス川で身を洗う。画面では王は奥の小さな人物として置かれ、手前には横たわる川の神と水を注ぐ二人の子どもが大きく描かれる。
作品の見どころ
まず、主役のはずの王がどこにいるか探したい。目立つのは手前の川の神と水瓶を持つ子どもたちで、王はその背後へ退いている。願いをかなえた人物の得意な姿ではなく、誤りに気づいて身を清める場面を選んだ構成である。神話を知ってから見ると、王を小さくした配置が、強欲から離れようとする彼の立場を際立たせる。
制作背景
メトロポリタン美術館は1627年頃の作品とし、プッサンがローマへ移った後の初期作の一つと紹介する。題材は古代のミダス王の物語で、川の神を人の姿で表す方法にも古典世界への関心が見える。この絵は1871年、美術館が開館した初期に収蔵された作品の一つである。ローマで学んだ神話と古代の形を結びつけた時期を示す。
出典・画像について
画像:Nicolas Poussin《ミダス王、パクトロス川で身を洗う》/The Metropolitan Museum of Art / CC0
所蔵館提供のCC0画像。
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