春の楽園の木々に、アダムとエヴァを小さく置く。
何が描かれているか
《四季》の春は、聖書の楽園を舞台にする。緑の木々が生い茂る広い景色の中に、アダムとエヴァが小さく置かれている。人物だけを見ようとすると見落としやすいが、二人の周りの自然も物語の一部である。ルーヴル美術館は、この楽園の場面を春の花や芽吹きと結びつけて説明する。
作品の見どころ
画面を埋める木々や草の間で、人物の位置を探したい。四季のほかの絵と比べると、春の生長、夏の麦、秋のブドウ、冬の雨という自然の違いが分かる。プッサンは季節を単に気候の変化として描くのではなく、それぞれに異なる聖書の場面を選んだ。明るい楽園を見た後に冬の洪水へ移ると、連作の幅が実感できる。
制作背景
ルーヴル美術館は四枚を1660~1664年の作とし、リシュリュー公のために制作されたと記録する。四枚の正確な制作順は分かっていないため、「春」を最初に描いたという意味ではない。春夏秋冬の順は鑑賞のための並びである。作品はのちにルイ十四世のコレクションに入り、現在は同館にそろって所蔵される。
出典・画像について
画像:Nicolas Poussin《四季:春》/Wikimedia Commons / Public Domain Mark
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