何が描かれているか
《四季》の夏では、麦の収穫が進む畑に旧約聖書のルツとボアズを置く。ルツは夫を亡くした後、義母を支えながら畑に落ちた穂を拾う。畑の持ち主ボアズとの出会いが、物語の中心になる。画面には働く人々も描かれ、二人だけの場面ではなく、実りと労働の季節を広い風景として見せる。
作品の見どころ
麦畑の色と、そこを動く人々の小ささを比べたい。夏を示すのは強い日差しだけではなく、刈り取りの仕事である。近くの人物から遠くの畑へ目を移すと、一つの聖書物語が季節の風景へ溶け込む。春の楽園の緑、秋の大きなブドウ、冬の雨と並べると、四枚が同じ大きさの風景画でありながら違う主題を選んでいることが分かる。
制作背景
ルーヴル美術館の所蔵番号はINV 7304、題名の別名は《ルツとボアズ》である。同館は制作年を1660~1664年とするが、四枚の制作順は確定していない。四季はリシュリュー公のために描かれ、1665年にルイ十四世のために取得された。夏の絵を単独で見た後に連作へ戻ると、プッサンが聖書と自然の循環をどう重ねたかが見えてくる。