1884~1889年
60歳頃

諸芸術とミューズたちの集う聖なる森(縮小版)

画家 ピュヴィ・ド・シャヴァンヌ →
The Sacred Grove, Beloved of the Arts and the Muses / シカゴ美術館
静かな水辺の森に、白い衣を着た女性たちが集まる。

何が描かれているか

静かな水辺の森に、白い衣を着た女性たちが集まる。中央の三人は建築・絵画・彫刻を表し、その周りには古代ギリシアの芸術を司る九人のミューズがいる。遠くに神殿が見え、現実の一つの場所というより、芸術が集まる理想の風景として作られている。シカゴ美術館のこの作品は、リヨン美術館の階段を飾る壁画の縮小版であり、壁画の写真ではない。

作品の見どころ

薄い緑と青、白い衣の色を追うと、たくさんの人物がいても画面は騒がしくない。奥の神殿から手前の水面まで、風景の層はあるが、強い陰影で距離を押し出さない。女性たちは小さな身ぶりで結ばれ、どこかで物語が終わるような場面でもない。水辺の落ち着いた色と、人物の間隔が、公共の建物に置かれる絵にふさわしい穏やかな広がりを作る。

制作背景

シカゴ美術館は制作年を1884~1889年とし、1884年のサロンで展示された縮小版だと説明する。色を抑えた平らな画面は、古代ローマの壁画を思わせるとも記す。完成壁画と縮小版には場所と大きさの違いがあるため、所蔵先を混同しないようにした。三人の芸術の寓意と九人のミューズという基本の読みを押さえれば、全員の名前を覚えなくても画面を楽しめる。

作品情報

材質・技法
キャンバスに油彩ゆさい
所蔵
シカゴ美術館

出典・画像について

出典:所蔵館 作品資料(2026-09-27 確認)
画像:Pierre Puvis de Chavannes《諸芸術とミューズたちの集う聖なる森(縮小版)》/Art Institute of Chicago / CC0
画像の出典 / CC0 / Open Access(画像情報:2026-09-27 確認)
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