芸術とミューズに愛された聖なる森(リヨン壁画)
画家 ピュヴィ・ド・シャヴァンヌ →Le Bois sacré cher aux arts et aux muses / リヨン美術館
静かな森の絵が、階段の壁そのものを包みます。
何が描かれているか
木々と水辺の広がる森で、古代風の衣をまとった女性たちが語り、腰を下ろし、空を漂っています。芸術を導く九人の女神ミューズと、建築・彫刻・絵画を表す人物を描いた、リヨン美術館の壁画です。
絵は正面から左右の折れた壁面へ続き、装飾の帯や階段の石も見えます。来館者が階段を上りながら出会う、大きな画面だと分かります。
作品の見どころ
淡い青や緑と白い衣が響き合い、近くの人物も遠くの森も落ち着いた調子でまとまっています。細かな陰影で厚みを強調するより、人物の輪郭と姿勢をゆっくり目で追ってみましょう。
立つ人、座る人、宙を飛ぶ人の間には、広い余白が残されています。大きな事件の瞬間ではなく、考えたり創作したりする時間を、静かな場所として見せているように感じられます。
制作背景
作品は1883年の注文を受け、1884年に制作されました。壁へ直接描くフレスコ画ではなく、アトリエで油彩を描いたカンヴァスを壁に貼り付ける方法が使われています。
《古代の幻影》《キリスト教の霊感》などとともに階段を飾る構成の一部です。ここに載せた原作の現地写真と、別に掲載した《聖なる森》の縮小版では、作品の大きさと設置場所を区別して見てください。
掲載範囲
美術館の階段に設置された《聖なる森》を、折れた左右の壁面と周囲の装飾を含む現地写真で掲載しています。階段を飾る別の構図《古代の幻影》《キリスト教の霊感》の全図は、この写真には含まれません。
作品情報
位置づけ
美術館の階段を飾る原作。既存の縮小版との比較。
出典・画像について
画像:Pierre Puvis de Chavannes《芸術とミューズに愛された聖なる森(リヨン壁画)》/芸術とミューズに愛された聖なる森(リヨン壁画) — Pierre Puvis de Chavannes / Romainbehar
画像:Romainbehar / Wikimedia Commons、CC0 1.0。現地写真の全フレームを保持、一覧用は等比縮小。
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