極端に横長の画面の中央に女性が座り、その左右へ多くの人物が並ぶ。
何が描かれているか
極端に横長の画面の中央に女性が座り、その左右へ多くの人物が並ぶ。中心の女性はパリの大学ソルボンヌを人の姿にしたもので、周囲には哲学・歴史・科学などの学問や理念が配されている。これは大学の大講堂に描いた壁画のための習作であり、建物に残る完成壁画を撮ったものではない。まず中央を見つけ、それから左右に広がる人物の列を追うと構成が分かる。
作品の見どころ
画面の長さは高さの数倍もあり、普通の肖像画とは異なる見方を求める。人物たちは大きな動きで競い合わず、木々の下に整然と置かれる。近くで見ると、構図を壁に移すための格子状の線も見える。美しい風景だけでなく、公共の建物の壁面に合わせた設計図としての役割がある。縮小して表示すると細部は小さくなるため、画像を開いて中央と両端を見比べたい。
制作背景
メトロポリタン美術館は1889年の油彩画とし、ピュヴィがソルボンヌの新校舎の大講堂に描いた壁画を完成させた年の習作だと記録する。画家本人の説明では中央の女性が大学を人格化し、周囲の像が学問分野を表す。人物の一人ひとりを現実の教授の肖像と考える必要はない。大きな空間に知の営みをどう見せるかを、全体の配置から読み取れる。
出典・画像について
画像:Pierre Puvis de Chavannes《ソルボンヌの寓意(壁画習作)》/The Metropolitan Museum of Art / CC0
所蔵館のCC0公開表示を確認。
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